離婚協議書と財産分与 学資保険について

2016-10-12

学資保険は財産分与の対象になるのか

前回のコラムで【離婚協議書と財産分与~生命保険について】を記載しましたが、今回はその続きで【離婚協議書と財産分与~学資保険】について記載します。
 
学資保険は、教育資金を確保するための保険で、契約者本人である親の万が一の事態にはもちろん、子どもが病気・怪我などをした際にも給付金がおりる商品等、様々な種類がありますが、貯蓄型の保険であることは共通しています。
 
貯蓄型の保険である学資保険は、婚姻期間中に保険契約を締結し、その保険料を夫婦の収入から支払ってきたのであれば、夫婦の共有財産となりますので、財産分与の対象になります。
 
ただし、学資保険の保険料の支払を夫婦のどちらか一方の特有財産から支払っていた場合には、財産分与の対象とはなりませんので、注意が必要です。
 
特有財産とは、夫婦の一方が婚姻前から所有していた財産や婚姻中に相続・贈与などで相手方とは無関係に取得した財産のことです。そのため、特有財産は、婚姻期間中に夫婦が協力して築いた共有財産とはいえないので、学資保険の保険料が夫婦のどちらか一方の特有財産から支払われていた場合には、財産分与の対象にならないということです。
 
学資保険が財産分与の対象となる場合には、学資保険の資産価値を把握する必要があります。具体的には、学資保険の離婚時(別居時)における解約返戻金を保険会社に問い合わせをすることになり、その後、確認した解約返戻金をどのように分与するのかを夫婦で話し合うという流れになります。
 
学資保険の財産分与については、大きく分けて、「学資保険を継続する方法」、「学資保険を解約する方法」に分かれます。
 

学資保険を継続する場合

学資保険契約を継続する場合であれば、離婚後、契約者となった者から相手方に対して、学資保険の離婚時(別居時)における解約返戻金の2分の1(分与割合)を代償金として支払うか他の財産分与で調整することになります。
 

<学資保険を継続する場合の注意点>

学資保険では、契約者と被保険者(子ども)の関係が3親等以内であれば契約が可能とする商品が多く、契約者が親権者である必要はありません。また、契約者が保険金の受取人とされている商品が多いです。
 
注意すべき点としては、離婚によって、契約者(保険金受取人)と親権者が別々になる点です。
 
例えば、夫が契約者(保険金受取人)である学資保険契約を締結していた夫婦が離婚をした場合、離婚後、妻が子の親権者となり、学資保険を継続させたとしても、保険金は子の親権者である妻に支払われるわけではなく、契約者(保険金受取人)である元夫に支払われますから、元夫が子どもの為に使用するかどうかは確実とはいえないことがある点です。
 
そのため、離婚後、学資保険を継続すると決めた場合には、契約者(保険金受取人)と親権者を一致させておくことが望ましいです。上記の例で言えば、離婚後、学資保険を継続すると決めた後、契約者(保険金受取人)を夫から子の親権者となる妻へ変更することが望ましいということです。
 

学資保険を解約する場合

学資保険契約を解約する場合であれば、保険会社から解約返戻金の支払いを受け、離婚時(別居時)における解約返戻金を分与割合(2分の1)で分配することになります。
 
以上が、「離婚協議書と財産分与 学資保険について」の内容でした。
 
夫婦が離婚する際に財産分与が問題となりますが、財産分与に関する協議が成立すれば、口約束では後日のトラブルを防止することができませんから、離婚協議書に記載することが必要です。
 
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