特定技能所属機関の支援体制に関する基準について

2019-05-02

特定技能所属機関の支援体制に関する基準とは

特定技能所属機関は、以下、2つの基準に適合することが求められます。

【特定技能所属機関(受入れ機関)が満たすべき基準】

【特定技能所属機関(受入れ機関)の支援体制に関する基準】

今回は、「特定技能所属機関(受入れ機関)の支援体制に関する基準」について詳細を記載します。以下、法務省:特定技能外国人受入れに関する運用要領の記載に基づきます。

(1) 中長期在留者の受入れ実績等に関するもの

特定技能所属機関は、次のいずれかに該当しなければなりません。

※登録支援機関に支援を全部委託する場合には満たすものとみなされます。

  • 過去2年間に中長期在留者(就労資格に限る)の受入れ又は管理を適正に行った実績があること、及び、役員又は職員の中から、適合1号特定技能外国人支援計画の実施に関する責任者(支援責任者)及び外国人に特定技能雇用契約に基づく活動をさせる事業所ごとに1名以上の適合1号特定技能外国人支援計画に基づく支援を担当する者(支援担当者)を選任していること。
  • 役員又は職員であって過去2年間に中長期在留者(就労資格に限る)の生活相談業務に従事した経験を有するもののから、支援責任者及び特定技能外国人に活動をさせる事業所ごとに1名以上の支援担当者を選任していること。
  • 上記の基準に適合する者のほか、これらの者と同程度に支援業務を適正に実施することができる者として認めたもので、役員又は職員の中から、支援責任者及び外国人に特定技能雇用契約に基づく活動をさせる事業所ごとに1名以上の支援担当者を選任していること。

【支援責任者とは】
「支援責任者」とは、特定技能所属機関の役員又は職員(常勤であることを問わない。)であり、支援担当者を監督する立場にある者をいい、具体的には、次の事項について統括管理することが求められます。

  • 1号特定技能外国人支援計画の作成に関すること
  • 支援担当者その他支援業務に従事する職員の管理に関すること
  • 支援の進捗状況の確認に関すること
  • 支援状況の届出に関すること
  • 支援状況に関する帳簿の作成及び保管に関すること
  • 制度所管省庁,業所管省庁その他関係機関との連絡調整に関すること
  • その他支援に必要な一切の事項に関すること

【支援担当者とは】
「支援担当者」とは、特定技能所属機関の役員又は職員であり、1号特定技能外国人支援計画に沿った支援を行うことを任務とする者をいい、この役職員は常勤であることが望まれます。支援責任者が支援担当者を兼任することも可能ですが、その場合であっても双方の基準に適合しなければなりません。

【生活相談業務に従事した経験とは】
「生活相談業務に従事した経験」とは、中長期在留者に対する法律相談、労働相談及び生活相談など、相談業務全般をいい、相談内容や件数を限定するものではありません。ただし、業務として行われたことが必要であることから、いわゆるボランティアとして行った生活相談については実績に含まれません。

【「これらの者と同程度に支援業務を適正に実施することができる者」とは】
「これらの者と同程度に支援業務を適正に実施することができる者」とは、これまで日本人労働者等を適正かつ適切に雇用してきた実績のある機関と同程度に、責任をもって適切に支援を行うことが見込まれるものをいいます。なお、想定される機関として,例えば,次のものが挙げられますが,これらに該当しない機関であっても、基準に適合しているか否かが、個別に判断されることとなります。

  • 日本の証券取引所に上場している企業
  • 保険業を営む相互会社
  • 独立行政法人
  • 特殊法人・認可法人
  • 日本の国・地方公共団体認可の公益法人
  • 法人税法別表第1に掲げる公共法人
  • 前年分の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表中、給与所得の源泉徴収票合計表の源泉徴収額が1500万円以上ある団体・個人

(2)十分に理解できる言語による支援体制に関するもの

特定技能雇用契約の当事者である外国人に係る1号特定技能外国人支援計画に基づく職業生活上、日常生活上又は社会生活上の支援を当該外国人が十分に理解することができる言語によって行うことができる体制を有していることが求められます。

  • 「十分に理解することができる言語」とは、特定技能外国人の母国語には限られませんが、当該外国人が内容を余すことなく理解できるものをいいます。
  • 「特定技能外国人が十分に理解できる言語による適切な相談体制」とは、通訳人を特定技能所属機関の職員として雇い入れることまでは必要なく、必要なときに委託するなどして通訳人を確保できるものであれば足ります。

(3)支援の実施状況に係る文書の作成等に関するもの

1号特定技能外国人支援の状況に係る文書を作成し、当該1号特定技能外国人支援を行う事業所に特定技能雇用契約の終了の日から1年以上備えて置くこととしていることが求められます。

例えば、1号特定技能外国人の支援の実施に関する管理簿を作成する場合には、以下の内容等が記載されていることが必要です。

  • 事前ガイダンスに関する事項
  • 空港等への出迎え及び見送りに関する事項
  • 住居の確保及び生活に必要な契約に関する事項
  • 生活オリエンテーションに関する事項
  • 日本語習得支援に関する事項
  • 相談等に関する事項
  • 日本人との交流促進に関する管理簿
  • 転職支援に関する事項
  • 定期的な面談に関する事項

(4)支援の中立性に関するもの

支援責任者及び支援担当者が、支援計画の中立な実施を行うことができ、かつ、欠格事由に該当しないことが求められます。1号特定技能外国人に対する支援の適正性や中立性の確保の観点から、支援責任者及び支援担当者が、1号特定技能外国人を監督する立場にないこと及び特定技能所属機関と当該外国人の間に紛争が生じた場合に少なくとも中立的な立場であること等を満たしている必要があります。

(5)支援実施義務の不履行に関するもの

5年以内に1号特定技能外国人に対する支援計画に基づく支援を怠ったことがないことが求められます。

(6)定期的な面談の実施に関するもの

支援責任者又は支援担当者が特定技能雇用契約の当事者である外国人及びその監督をする立場にある者と定期的な面談を実施することができる体制を有していることが求められます。

  • 「監督する立場にある者」とは、特定技能外国人と同一の部署の職員であるなど、当該外国人に対して指揮命令権を有する者をいいます。
  • 「定期的な面談」とは、3か月に1回以上の頻度で行うものをいいます。
  • 「面談」とは、直接に対面して話をすることをいいます。なお、面談を効果的に行うための準備として、質問予定の項目について、あらかじめアンケート等を実施することは差し支えないとされています。

(7)分野に特有の事情に鑑みて定められた基準に関するもの

法務大臣が告示で定める特定の産業上の分野に係るものにあっては、当該産業上の分野を所管する関係行政機関の長が、法務大臣と協議の上、当該産業上の分野に特有の事情に鑑みて告示で定める基準に適合することが求められます。

 

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